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東京都豊島区の下水道工事現場で昨年8月、集中豪雨による増水のため作業員6人が死傷した事故で、警視庁は近く、元請けの大手土木会社「竹中土木」(本社・江東区)の現場責任者(58)ら同社社員2人を含む数人を業務上過失致死傷容疑で書類送検する方針を固めた。
雨が降り始めてから事故発生まで短時間で、危険が予測できたかどうかが問われていたが、昨夏、全国各地で「ゲリラ豪雨」が多発していた状況などを踏まえ、急激な増水は予測可能だったと判断したとみられる。
同庁幹部によると、事故当日の8月5日は、前日からの雷注意報が継続発令されており、雨が降り始めた午前11時半頃の前後2回にわたり都の担当者からも増水の危険を指摘されたが、現場責任者らはマンホール内の作業員らに「上がれ」と指示しただけで、避難用の縄ばしごをすみやかに下ろすなど安全措置を講じなかった。
作業員から最も近いマンホールのふたも閉めていたという。
天候がかかわる災害や事故の刑事責任の追及を巡っては、事故の発生は予測できなかったと判断され、立件が断念されるケースが少なくない。
1996年に長野・新潟県境で土石流が発生し、砂防ダムや橋の建設工事に携わっていた作業員23人が死傷した「蒲原沢土石流災害」では、気象庁が全県に土砂崩れなどに注意するよう呼びかけていたが、「(この地点でこれほど大規模な)土石流の発生の予見は困難だった」として、立件されなかった。
今回の事故では、大雨洪水注意報が事故発生直前の午前11時35分、大雨洪水警報は事故発生後の午後0時33分に発令されており、調査にあたった都下水道局は「急激な水位上昇は予測できなかった」と結論づけていた。
しかし、昨夏は大雨洪水警報の基準を上回る「記録的短時間大雨情報」が7月に延べ35回、8月にも延べ57回発令されるなど、大量の雨が局地的に短時間降る「ゲリラ豪雨」が全国で頻発。
7月には東京都大田区で作業員1人が、神戸市では児童ら5人が、急激に増水した濁流に流されて死亡する事故が起きていた。
こうした状況から、警視庁は、急な増水は十分に予測可能で、現場責任者らが安全管理を徹底していれば事故は防げたと判断した。
今回の事故現場では、下水管内の作業員に対して避難の必要性を伝える警報などのルールを決めていなかったことも新たに判明。
池袋労働基準監督署では、労働安全衛生法違反にあたるとみて、来月にも同社と現場責任者を同法違反容疑で書類送検する見通し。
【ニュース元】豪雨予測できた…下水道工事6人死傷で元請け社員ら書類送検へ
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